修平氏、新年の挨拶をする。
謹賀新年。
大晦日の営業を終えた修平氏は、大人しく家に帰る事を潔しとせず、ミナミのバーに向かい、その店のマスターM垣氏と居合わせたお客さんたちと連れ立って、アメリカ村にある八幡神社へ初詣に出掛けた。
賽銭(100円)を投じ今年一年の健康と幸福を神様に懇願した。
その後修平氏はおみくじを引いた。結果は大吉であり、「これはすごいよ。2012年は向かうところ敵なしだよ、君」という神様のお告げを鵜呑みにした。
2日。修平氏は地元の友人に声をかけ、近鉄八尾駅前の笑笑に飲みに行き、近況報告や昔話などをした。
語られた内容は以下のとおりである。
○友人の新婚生活について
○別の友人は今、新婚旅行でハワイに行っているということについて
○結婚はとにかくお金がかかるんだということについて
○それ以外にもお金はかかるんだということについて
○それでも友人は、来月に第一子(男の子)が誕生するのが待ち遠しいのだということについて
○「ところで修平氏は彼女つくらないの?」「そんな予定ないわ」ということについて
○互いの未来について
そのうちに人が増え、初対面の人までいたが意気投合しワイワイやって楽しい飲み会であった。
「この人誰?初めて会う人は気まずい」などという小さいことは気にしない。読者は、そういうところに修平氏の器の大きさを見なければならない。
修平氏は本日四日より仕事始めである。
北新地へ向かう電車の中で修平氏は思った。
「皆様あけましておめでとうございます。全然聞かれてもいないが、今年の抱負を語らせて頂きます。今年は飛躍の年にしたい。多角的に。多方面に。360度ありとあらゆるアクロバチックな角度から見てもデキル男を目指したい。だって、ほら。見てごらんなさいな。おみくじには大吉って書いてるじゃないですか。これはもう押せ押せで行くしかあるまい」
何故そう思ったかという理由は定かでないが、恐らくは良からぬ事で頭がいっぱいいっぱいなのである。
それでは、今年も皆様どうかお元気で。
そして、良からぬ事で頭がいっぱいいっぱいの修平氏をよろしく。
あけましておめでとうございます。