修平氏は、かつてない程に自分が疲れていると感じた。 タフガイの権化と呼ぶに相応しい修平氏が疲れを感じるというのは稀なことである。 氏は、自分の手帳を見返した。 今月は一日も休んでいないことが判明した。
もはや己の行く先も分からず、無気力野郎になりかけていた修平氏が碇を上げ、帆を立て、北に進路をとったようである。 さかのぼること半年以上前。修平氏は船で大海原へと旅立った。 当初、順調に進むかと思われた旅は思いの外困難をきわめた。 船底に穴が空…
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